マイクロオプティックス実装コンソーシアム
            

第2次MOJC(第3回講演会)へのお誘い
     
趣旨:平成14年春に立ち上げた第1次MOJCプロジェクトは、超高性能光ファイバコリメータの試作完成により成功裏に終了しました。今回、原点に戻って光実装技術をもう少し広い観点で俯瞰し新しいビジネスモデル探索の場を作るために、第2次MOJCを立ち上げました。また当大学校の公開講座や研修プログラムとも連携して進めたいと思います。
(MOJCとは、マイクロオプティックス実装コンソーシアムの略称です。)

 6月、7月と研究会を実施しましたが、会員方々のご意見をお聞きして、次のような研究会として発足することにしました。
1)光実装関連技術を中心に最新の情報交換をする
2)NPO活動とは切り離して、同好の志の集まりという原点に戻る
3)見学会や他団体との交流を通して、異業種文化に触れる
  特に聖マリアンナ医科大学との交流を考えております
4)共同開発プロジェクトが創出できれば、補助金申請を検討する
  この際には、NPOの力を借りることになる
5)年間会費を12万円とし、H18年度後半として6万円とする
6)2ヶ月に1度の研究会を開催する/会報の発行/適宜見学会の実施
7)当大学校の通信システム工学科教官を中心に当大学のインフラ、ノーハウを取り入れる
第3回MOJC講演会:研究会立ち上げと見学会
日時:11月10日(金):午後1時から4時ごろまで 
場所:職業能力開発総合大学校相模原キャンパス
   通信システム工学科(5号館3F:315号室) 
   MOJC立ち上げと施設見学
1.MOJC立ち上げに際して(韓国光事情) 西澤 紘一
2.産学における実装技術開発       吉田 邦夫社長(AJI)
3.各社の技術紹介
4.施設見学会
5.小懇親会

世話人: 西澤 紘一(能開総合大通信システム工学科教授)
      小泉 誠二(株フュージョンナレッジネットワーク代表取締役)
幹事企業:トプコン、セラテックジャパン、京セラ、日本航空電子、
     AJI、キャビアール、プレサイズゲージ




雇用・能力開発機構の報道発表資料より
経過
(1) 現下の厳しい雇用失業情勢(完全失業者数379万人、完全失業率5.2%:平成14年3月)の改善を図るため、サービス分野を中心とした新規成長分野等において、雇用機会の創出を図っていくことが重要な課題となっている。このような中にあって、良好な雇用機会の創出を図る観点から、雇用対策の一環として起業や中小企業の新分野への進出を職業能力という側面で積極的に支援していくこととし、平成13年度第1次補正予算において、職業能力開発総合大学校のサテライトとして、創業サポートセンターを都内港区にオープンした。
(2) ベンチャー関連の支援事業については、各省庁、地方公共団体等が数多く取り組んでいる中にあって、当サポートセンターは、厚生労働省(雇用・能力開発機構)が長年の能力開発行政で培ったノウハウと最新の施設設備を活用して、創業・新分野進出に係る一般的な相談・情報提供から人材養成、さらには個別的な技術相談までの一貫した専門的な支援を行う施設として非常に注目を浴びているところである。
(3) このような中、サポートセンターで開催している公開講座(テーマ:"光デバイス・部品技術とビジネスチャンス")において職業能力開発総合大学校西澤紘一教授により光産業の新分野展開・高付加価値化のためには技術力の向上ももちろんであるが、コストダウン競争に勝つための"デファクト標準"を提案する必要性が述べられた(別紙4参照)。
(4) それを受け、受講生及び各企業から新分野展開へのサポートの要請、技術的問題解決の必要性、人材育成に関する多くの相談が寄せられた。これを契機として本コンソーシアムが、先進的なビジネスチャンスとなるモデルを研究開発すると同時に、そのビジネスモデルを展開する人材育成の面についても検討する研究会として発足を向かえた。
(5) 本コンソーシアムにおける課題は、創業サポートセンターを中心とした職業能力開発総合大学校及び職業能力開発総合大学校東京校が保有する高度な訓練ノウハウ、機器等を活用すると共に、「企業人スクール」制度を活用して技術課題解決を支援していくこととしている。

設立趣旨
(1) 背景
昨今、米国を中心とした光通信システムへの投資が停滞し、わが国の光ファイバー、光部品ビジネスに少なからぬ影響が出ているが、今年の後半から2003年には、従来の長距離公衆通信システム需要に加えて、ブロードバンドの普及、イーサネット(LAN)系などの全く新しいシステムの光化が進むことにより、光ビジネスが再成長をするといわれている。しかし、この成長には、同時に価格破壊が起こる可能性がある。すなわち、過去の延長線で光ビジネスを考えることは極めてリスクが高いということである。

(2)部分最適化から全体最適化へ
光部品の生産コストを分解すると、材料製造コスト、実装組立コスト、検査評価コストがほぼ1/3ずつに配分されると言われている。新製造技術開発や材料開発などコアの部分のコストダウンには各企業とも熱心であるが、その他2/3を占める実装・検査コストを業界全体として下げることにはあまり積極的ではない。個々の企業が部分最適化としてそれぞれ努力をしているが、むしろ共通プラットフォームとして光部品の寸法や形状又は検査方法など抜本的なコストダウンといった全体最適化を取上げる必要がある。

(3)共通プラットフォームの提案
そこで、マイクロオプティックスを軸とした新しい光部品設計、製造、その実装法、検査法を"ビジネスオリエント"で検討、提案するコンソーシアムを設立することとなった。本コンソーシアムにより、"マイクロオプティックス実装におけるデファクト標準"を会員企業の手で作っていくことができないかと考える。取上げる内容は、光部品の基本構造である光学系と実装組立系の2分野とし、それぞれに造詣の深い専門企業にご参加を願い、低コスト光部品実現のための共通プラットフォームを策定していきたい。

(4)ウルトラコストダウン
   従来の光部品の寸法や構造、材料を前提としては、光部品の抜本的なコストダウンは不可能である。そこで、共通プラットフォームの提案により、抜本的なコストダウンを目標とする。すなわち、光イーサネット用に特化した光部品の寸法、構造、材料を根本的に見直すことにより従来よりも1桁低いコストが実現できるかどうかのフィージビリティ研究を行っていくものである。
(5)雇用創出とビジネスチャンス
本コンソーシアムにより、光部品製造業の中に新しいビジネスの種を生み出し、その結果として雇用を創出することができるだけではなく、光通信システムのビジネス全体が活性化するはずである。 さらに、このような新しいコンセプトの下で設計製造された新しい光部品、組立機器、検査機器、製造関連事業には大きなビジネスチャンスがあるものと思われる。

取り組む課題
本コンソーシアムの中に抜本的な光部品実装組立法のコストダウンのための2つの課題抽出プロジェクトを立ち上げ、検討を行う。また、今後成長が予想されるメトロ、アクセス、LANなどの光ネットワーク化に関する導入敷設工事などについては、高度に熟練された技術者、技能者が必要となってくるのは必至であり、このコンソーシアムで必要な人材の育成についても提言していく。
(1)光LAN,光アクセス系、メトロ系などイーサネットを基本としたコストパフォーマンスの高いシステムを構築するに際して、必要な実装上の共通プラットフォームの提案(レンズ径、ビーム径、端面角度、接着剤)
(2)コスト積算の実施:形状、材料、実装法の簡素化によりどれくらいまでコストが削減できるかを試算する。
(3)実装組立におけるマニュアル、教育訓練教材の提案
ただし具体的な個々の光部品のプロトタイプ作りや試作品製作に関しては、直接このコンソーシアムでは取り扱わないこととする。

人材育成の検討
@ 組立実装法
A 測定検査法
B 現場敷設、工事法
などにかかわる教育訓練プログラム等について検討する。

なお、本コンソーシアムの詳細についてはメールにてお問い合わせください。